アメリカ名門大学を含め卒業率90%以上
留学のアメリカンドリーム

留学ワンポイントアドバイス

2016.2.18 閲覧数:2,399

270.「なぜアメリカンドリームの卒業率が高いのか?」 ③ 過去の事例とデータを分析し、それを未来に生かす助言をする。

 

 ここまで、「なぜアメリカンドリームの留学生の卒業率が高いのか?」について、2つの理由をご説明しました。

  

「なぜアメリカンドリームの卒業率が高いのか?」 ①夢を詳細に分析することから始めるから。

 

 「なぜアメリカンドリームの卒業率が高いのか?」 ② 現実を直視し、現在位置とそこからの針路を具体的に提示するから。

 
 
以下が、3つ目の理由です。 
 
③過去の事例とデータを分析し、それを未来に生かす助言をする! 
 
 私達CAPの留学カウンセラーは、留学希望者のサポートをすることによって料金を頂い ています。CAPのトレーニング項目は、「大学選択から、出願、合格後のビザ申請や入学準備手続き、出発前の学習面・生活面・緊急対処等のオリエンテーション、学生生 活・転校・卒業・就職活動について」と言う、留学準備から卒業までの数年間を想定し た内容です。(料金を頂くのは出発までのサポート部分のみで、その後の転校や就職な どの相談には費用はかかりません。) 
 
 さて、最初の「大学選択から合格まで」の部分について。 
アメリカの大学の合否決定には日本の入試と大きく違う点があります。アメリカの入学 審査(admission system )はとてもユニークです。この特徴は一言でいうと「大学と志 願者のマッチング作業」と表すことができます。「自分たちの大学が学生に何を与える ことができ、自分たちが『共に学ぶ学友』としてどんな学生を求めているか?」を熟知 した入学審査官(admission officer )が、多くの出願者の中から、書類審査よって自分 の大学にふさわしい人を見つけ出すマッチング作業、これがアメリカの大学の入学審査 です。
 
 従って、日本の大学入試のように、「難関校に合格する人はそれより難易度が低い大学 にはすべて合格して当然」と言うものではなく、「ハーバードには合格したけどUCバー クレーは不合格だった。」とか、「スタンフォードとコロンビアには合格したけどイ エールは不合格だった。」ということが、当然あります。 
 
 アメリカンドリームにはこれまでの30年近い過去の出願データが保存されており、それらを元に個々の大学のマッチングの特徴を分析することが可能です。しかし、我々の仕事はそこで終わりません。過去の分析だけでなく、現在の周辺情報から大学の現状を予想し、出願者が合格 するにふさわしい人物であることを切れ味よく伝えるための助言をすることが必要になります。そのためには現在のアメリカや大学の周辺状況についても視野を拡げて考えな くてはいけません。
 
 上記の具体例を二つ挙げましょう。 
 
 
University of Washington (Seattle)は、優秀な大学で美しいキャンパスを持つ人気校です が、「留学生をほとんど合格させなかった年」があります。なぜならその年、シアトル に本社を置くボーイング社の業績が大変悪く、同社は大量の人員整理を行いました。職にあふれた

人達の多くは、再就職よりも失業保険をもらいながらUniversity of Washingtonで学び直すことを選びました。アメリカでは、その州に税金を納めている人 (State residents)はとても安い授業料で税金の支援を受けている州立大学の教育を受けることができます。その年のワシントン大学は入学に優先権を持つワシントン州民で定員枠が一杯になってしまい、留学生を入学させる枠が極端に減らされました。 
 
 もうひとつ。これは私の母校であるUCLAの事例です。2001年9月11日、同時多発テロ がアメリカを襲いました。その数か月後、UCLAの学長は大学の内外に緊急発表を行い ました。OBである我々には、毎月送付されてくる同窓会報の中で学長からのメッセージ が伝えられました。
 
1.UCLAkaihou
 
 
 UCLAの学長曰く、「これからアメリカは大変難しい状況に入って行くだろう。(アメ リカが戦争に突入する可能性を示しています。)その状況下、私は重大な決定をするこ とにしました。UCLAは全体予算を7%カットします。(戦争になれば軍事費がかか る。そうなると教育費への連邦予算が減らされる。公立大学であるUCLAへの政府財政 支援も当然減額されるだろう、という予想に基づいています。)しかし、この予算カッ トは一律7%カットではありません。我が大学の高い競争力を維持するために、強い分野にはさらに多くの予算を出し、弱い分野の予算は大幅にカットします。」と、発表しました。
 
 このUCLAの事例からは、いくつかの可能性を考えなければなりません。「多くの学部の中で競争力のランキングが高い分野への影響は少ないが、短期的な成果が出ていない 分野や競争力の低い分野の入学定員は減らされるだろう。つまり、今まで比較的合格しやすいと思われていた学部の定員は減らされ、その結果、合格率は下がるだろう。」 
 
 もうひとつ。留学生は州民としての税金を納めていません。従ってUCLAのような公立 大学で勉強する場合も、留学生は、State residentsという州民が払う安い授業料ではな く、Out of statesという高い授業料を納めなければいけません。政府予算が減額される 中、この「高い授業料を支払ってくれる留学生」は大学にとって、良いお客さんであ る、とも言えます。 
 
 これら二つの見方からUCLAの同窓会報を読んだ私は、「これはひとつの特徴的な事例と見るべきだろう。今年は公立大学では、今まで比較的合格が出やすかった学部での合格が減る可能性がある。」ということと、「予算カットによって一般的には合格が出難 くなりそうだが、ResidentsとOut of States の授業料の差が大きい、留学生からの人気 校では、逆に留学生の合格が増える可能性がある。」という二つのことを考える訳です。
 
 ちょっと理屈っぽいようですが、アメリカの大学が学生に教えようとしているのは、過去を記憶することではなく、「そこからあなたは何を考えますか?」ということです。 従って上記のような物の考え方を留学希望者にお話することは、これから入って行くアメリカの大学の特徴のご紹介と言う側面もあると思っています。変化の速いアメリカの 大学への留学希望者に良い助言をするためには、我々留学カウンセラーも常に腕を磨い ていなければいけません。 
 
 
≪過去のデータ分析と目の前の質問への回答に留まらず、その向こうに見える未来を考えながら助言をするのが、私たちCAPカウンセラーの仕事!≫ 
 
 
 
 
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