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留学体験談

2020.10.8 閲覧数:591

新型コロナウイルスが原因で留学予定だった大学の英語コースがいきなり閉鎖。そこから「コロナに負けるな!」と、逆転へ!!

 アメリカンドリームの「体験談」のページは本人による記述を基本にしていますが、

今回は、弊社の代表者である私が、出発前の留学準備生の事例をご紹介します。

 

 このケースのスタートは2020年の7月、新型コロナウイルスによる影響が各所に出て、

海外渡航に関しても各国が外国からの来訪を制限し、アメリカ合衆国は

海外からの入国を認めるためのビザの発給を停止している最中に起こりました。

 

 広島女学院中学高等学校を今年2020年3月に卒業した大久保穂香さんは、

返済不要の「アメリカ大学留学奨学金プログラム」に申込み、

8月からミネソタ州にあるWinona State Universityに留学することになっていました。

学部レベルに入るための英語力の基準は、TOEFL iBT: 68 または IELTS:5.5 でしたが、

基準に達していなかった大久保さんは、Winona State UniversityのESL

(英語プログラム)からの留学開始となる予定でした。

(同奨学金プログラムは、英語力が不足していてESLからのスタートとなる場合でも

ESLの時点から奨学金支給の対象となります。)

 

 Winona State Universityから合格通知が出て、留学開始の準備をしていた6月25日

大久保さんの元に大学から1通のメイルが届きました。

「新型コロナウイルスの影響下、ESLに入る人が最少人数に達しているかどうかを

確認するため入学予定者の意思確認を行っているので、

7月1日までに予定通り入学するかどうかを返信して欲しい。

その結果により、ESLに何か変更があるかどうかを7月7日までに知らせる。」

という内容でした。

 

 当時、アメリカ合衆国はビザの発給を停止していましたが、

弊社では緊急申請を視野に入れ留学生全員の出発を企図していましたので、

大久保さんは、「予定通り入学するつもりです。」と返信しました。

(*実際、弊社からはこの夏の出発者の学生ビザを緊急申請を使って取得させ

大久保さん以外全員無事に出発し、現在アメリカの大学で就学中です。)

 

 7月7日、Winona State Universityから以下のような内容のメイルが届きました。

「残念ながらこの8月からの秋学期も、そしてそれ以降の1学年期全体も

開講に足る十分な学生が確保できないことがわかったので、

この夏学期、つまり7月末をもって当大学のESLは閉鎖する。」

また、大久保さんと同様にESLから入学する予定だった学生に対して、

「引き続き、大学の学部レベルに入学を希望する者は、

入学の可否を検討するために、最新の英語力テストのスコアを送付して来なさい。」

と書かれており、最後に

“Best of luck on your academic journey!”

と、結ばれていました。

 

 大久保さんは、大至急TOEFL他、受験できるすべてのテストを受けましたが、

残念ながら基準には届かず、また7月からでは他の大学への入学手続きも間に合わず

留学開始を延期せざるを得なくなりました。

 

 Winona State Universityからは、「大学の英語の基準に達していなくて残念だ。

学部レベルに入学するためには英語力を引き上げる必要があるが、

入学を次の学期まで延期しますか?」というメイルが届きました。

 

 “Hello Honoka, I hope you are doing well.”

と書き始められたそのメイルに対して、私には忸怩たる思いはありましたが、

大久保さんは、「Winona State Universityは良い学校なので

1学期ずらして日本で英語力を引き上げるために英語を必死で勉強して

iBT68/IELTS5.5を取って来学期からの入学を目指したいです。」

とのことでした。

 

 この時点(8月22日時点)の大久保さんの英語スコアはiBT56、IELTS:5.0でした。

Winona State Universityの次の学期、1月の入学を目指すための締切は2020年11月1日。

アメリカンドリームの過去のデータから見ると、約2か月でiBTを12点あげるのは

ほぼ無理と言えるものです。そこで私は別の大学も選択肢として持つことを勧め、

大久保さんは、ノースキャロライナ州のSaint Acdrew Universityを同時進行で

視野に入れました。Saint Andrew UniversityにはESLもあり、学部レベルの

英語力の基準はiBT61なので、12点ではなく5点のスコアアップで届きます。

しかし正直な話、約2か月でiBTを5点あげるのも至難の業です。

 

 新型コロナによって翻弄されたとも言える中、愚痴ひとつ言わず、

「英語力を引き上げるために頑張ります!」と、言い切る彼女に対し、

私はひとつの提案をしました。

 

 「留学準備コースのCAPで教えているのは、『どんな時も絶対にあきらめるな!』

ということだ。そういう意味では、大久保さんの姿勢は素晴らしいと思う。

ひとつ提案があるんだけど、オンラインの英語コースを取ってみないかい?

コロナの影響で海外の語学学校が生徒の受入れをできなくなり、

いくつかの語学学校がオンラインの授業を行っている。通常、語学留学をする場合、

授業料の他に滞在費や食費もかかるけど、

オンラインコースなら授業料だけで済むのでかなり安く受講できる。

仮にオンラインの授業を1週間受講した場合は2万円くらい。

もし他のコースと組み合わせてフルに受講した場合は、1か月に概ね10万円程度、

1学期つまり4カ月で40万円かかることになる。

 しかし考え方によれば、このままWinona State UniversityのESLに入学して

英語の勉強をしていたら、1学期で70万円程度の費用がかかるはずだった。

ESLの閉鎖による入学の延期によってこの70万円がかからなくなった現在、

御両親がOKであれば、英語力アップのためにこのお金を予算として使わせてもらい、

来学期までに英語力を引き上げる事が出来れば、新型コロナの影響に関係なく、

大久保さんは元々の予定通り来学期から学部レベルに入学を果たし、

そしてそのためにかかるはずだったESLの費用をセーブしたことになる。

大波に飲まれて翻弄されたような現状における、反撃の成功と言えるのではないか?」

 

 大久保さんはご家族と相談した後、「オンラインコースを受講します」と決め、

時差を逆利用してオーストラリアとアメリカの語学学校を併用して

オンラインコースを受講、さらにセブ島と結んでマンツーマンの英会話コースも加え、

「打てる手をすべて打ち尽くす。どんな結果が出ても、それを受け入れられるよう

できることをすべてやる。」

その日々を重ねました。

 

 そして9月25日(金)大久保さんから電話が入りました。

「IELTSのスコアが出ました。5.5に上がりました!!」

とのことでした。スコアもメイル添付で送ってくれましたが

Listening, Reading. Writing, Speakingの4つのセクション全てでスコアが上がり、

トータルで5.5を達成していました。

 

 IELTS5.5のスコアであれば、今回の発端となったWinona State Universityへも

そして安全策として候補に入れた Saint Andrew Universityへも、

どちらへの入学も可能です。

 

 大久保さんは、「元々の入学希望だったWinona State Universityに入学します。」

と答え、IELTSのスコアを大学に送り10月2日付で正式な入学許可証が届きました。

 

 大久保さんは今、1月入学への出発準備と共に更なる英語力の向上に取組んでいます。

長いお話となりましたが、これは、アメリカンドリームのホームページで初めての

「出発前の留学体験談」となりました。

 

 世界の各地で新型コロナウイルスによる影響を受け、多くの人達が苦難を強いられ

悲しみに直面している人が多い今、高校を卒業したばかりの18歳の女性が

自分ができることに精一杯取り組み、ご家族はそれを応援し、

彼女は目標を達成することができた、それを皆さんに知って頂きたく

「出発前の体験談」の掲載に至りました。

 

 大久保さんのの本当の挑戦はここからです。しかし、その前に一生懸命努力して

目標を達成した彼女に、「おめでとう!よくやった!!お見事!!」

と、私は惜しみない拍手を送りたいと思います。

 

 素晴らしいことが、たくさんありますように・・・!!

 

アメリカンドリーム

吉川浩司

 

 

 

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